PTSD発作時の血圧と鍼灸
原因
6ヶ月前に飛び降り自殺の前後を目撃。
瞬間は見ていないが、
『飛び降り前の周囲への大きな声での呼びかけ声』
『落下時の音』
を聞いている。
落下し、曲がった体も目視。
当初は強い体の冷え、湿疹が2ヶ月ほど継続した。
当初は週に3回は現場近くを通過しなければならない環境であった。
都度軽い動悸と寒気。
体質として音への感覚過敏有り。
五感は全て過敏。
画像とともに、音が鮮明に記憶されている。
発作のトリガー:
『男性の状況に似た大きな呼びかけ声』
発作経過、回数:
1回目は3ヶ月前。
夜9時ごろに発生。
症状は、動悸、ふらつき感。立っているのが厳しい程度。
脈は細く強い弦脈。数。血圧は測定せず。
そのまま放置するとどうなるのかを知るために、特に処置せずに朝まで放置。
動悸とふらつき感は睡眠をとった後の朝まで継続した。
仕事があるので取り急ぎ処置。
頭部、腹部での鍼で症状消失。
今回の2回目の発作:
6/14(金)午後3時半ごろ。
郵便局の帰りに、パーキングから聞こえた男性の呼びかけ声に起因。
直後に動悸、ふらつき感。
本来であれば、記憶を上書き保存し、
似たような状況になっても、何も起きないことを認識して回復すべきである。
しかし新鮮な血圧と鍼治療でのデータをとりたい為、
家に帰るまでにできるだけ症状が継続、悪化するように思考を試みる。
具体的には、
当初の声を思い出し、状況を詳細に思い出しながら
「怖い怖い」
と連呼し、自分の脳を騙し、帰宅。
又、運動による血圧上昇と混同しないように慎重に動く。(自転車)
目標
(1)発作直後の血圧の測定と、刺鍼都度の血圧の測定し変化を見る。
(2)18時に友達とファイターズ観戦の約束をしているので、30分で目処を立てて、地下鉄が混む前に出発し、楽しく出かけたい。
前回放置時は夜から朝に処置するまでまで継続した。
前回のふらつき度が100であれば今回は70程度。
事案から半年経過。
初回、PTSD発作10分後の血圧。
149/115 脈拍 84
151/103 脈拍 78
142/101 脈拍 78
三回平均
147/106 80
脈は左が極端に弱く、細く張り詰めた強い弦脈。
右は珠脈に近いような形で、大きさが不安定かつ、不規則な形の脈。
腹部は心のエリア(剣状突起下部)に軽く触るだけでざわざわする不快感が多い。
強い拒按。
百会の硬結
頭頂部、百会に強い硬結、圧痛。
1cmほどピンポイントで軽く押すとツンと響くほどの硬さ。
01番鍼で硬結の中心部に向かい垂直に単刺。
硬結、圧痛が消失するまで、2分ほどかかった。
149/105 72
頭頂部は少しすっきりした感じはしたが、血圧の数値はさほど変わらず。
脈拍は80→72と下がった。
頸部の硬結への刺鍼
亜門(必殺仕事人とかが使うところ)の硬結
超超深刺ししなければ死にませんので大丈夫です。
私は普段からよく使うツボです。
こちらもかなり固い。
01番での単刺。
硬結が取れるまで。
頸部の硬結への刺鍼2
左エイ風(耳の後ろの下あたり)の硬結
01番での単刺。
右利きで、首を右に回旋しながら刺鍼。
体勢でけい動脈に強い負担を感じる。
ほんの少し刺激したが、先ほどまでなかった吐き気を誘発。
頸部を圧迫する無理な体勢は不適切だったようだ。
154/109 78
脈拍、血圧共に上昇。
エイ風は諦め、次に硬さの強かった、左右天柱(首の後ろの太い筋肉)への単刺。
血圧、脈拍。微下がる。
144/103 70
頭部一通りで、脈拍は下がってきている。
血圧も多少降下変化有り。
腹部への刺鍼
一番の拒按、触るとざわざわするエリア。
胸部の剣状突起下部から中かん(臍の上の方)エリア。
2番は左肋骨下縁
3番は正中線上臍の下1寸
一番不快感の強い、腹部の五行での『心』エリアを浅い単刺で硬結をとる。
はりたての太鼓のような張り感。
局所の不快感が取れる。
気分もだいぶ良い。
動悸も収まったように感じる。
しかし、脈拍は落ち着いているものの、血圧は、急激にぐっと上がっている。
173/114 64
次のエリア、左の肋骨下縁を単刺でとっていく。
上記血圧から1分ほどの作業だが、血圧が急激に下がった。
誤作動か、下がる為の前準備だったのかは、謎。
118/79 65
腹部の残っている腹部の硬結をとる。
次のエリア、臍付近を整え、
臍の下を整えると、
平常に近い血圧に。
137/91 60
他の残ったエリアを整えると、平常に
128/92 65
症状も完全に消失。
時間も希望通り30分で終了。
無事、仕事で遅くなる友達の為に早めに到着して席を確保。
無事ファイターズ観戦へ。
ファン感謝デーの為、通常650円のサッポロクラッシックが300円と大変お得であった。
転機
詳細なデータが取れ、PTSD発作に鍼灸が有効だと実感。
もう一度くらいデータを撮りたいので、回復を促す思考にするか悩みどころである。
手応えとしては、緩やかにまっすぐな坂道状で落ち着くのではなく、ふわふわと波を描く様な坂状での変化に感じられた。
原因が発作時にあるわけではないので、発作が起きていても、客観的に見ることができれ余裕が生まれる。
また、客観的に見れていても、動悸や血圧の上昇などの不快感は発生し、何もしなければ、しばらく継続する。
そして、ファイターズ観戦は10年ぶりくらいで完全ににわかなのである。
そんなにわかでも楽しめた良い試合でした。